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第93回 キレイゴトに見えるけれど一本スジが通った幸福経営

2週続けて日経新聞ネタになります。目に留まった記事は「幸福経営の挑戦」。私も大好きな「幸福ファースト」の考え方を経営に落とし込もうという挑戦についてのお話しです。ちなみに「幸福ファースト」とは、会社の業績がいいから社員が幸福になるのではなく、社員が幸福だからパフォーマンスが上がって業績が上がるという考え方です。

幸福経営とは一見、現実感のないキレイゴトととらえられます。そんなこと言っても、利益が上がってなきゃ会社が存続できないだろ、と。全くその通りで、そもそも会社のビジネスモデルが社会から求められているものでなければ、社員を幸福にする土俵には乗れないのです。もっといえば社員を幸福にしようというのであれば、会社のビジネスモデルを社会が求めているように変えていかなければいけないのです。

Googleの社員が幸福なのは、前提として世界を席巻する優れたビジネスモデルがあるからです。パタゴニアの社員が幸福なのは、社員ファーストを実践しようという経営者の決意があるからです。

「幸福経営」などの議論はおおかた従業員満足から始まっていて経営者の存在が見当たりません。人事部マターになりがちなのです。そしてそれは大きな会社であれば問題ないのですが、中小企業の経営者やそこにお勤めになられている方には大いなる違和感の一端となります。

というのも、中小企業には人事部などという特別な部門がなく、人事は社長マターとなるケースが多いからです。そして社長の頭の中の優先順位は、いかにして利益を出すかが最も高く、その後の何番目かに社員満足が位置づけられます。

世の中の多くの著名な経営書は大企業を起点に書かれていることが多く、中小企業に適用しようという場合は若干の翻訳が必要です。

よく大企業のOBが中小企業の重役に転職するといった話があります。中小企業の経営者にとってみれば、最先端の技術を身につけた大企業のOBに多くの期待を寄せるわけですが、多くの場合上手くいきません。期待される役割が全く違うのです。

中小企業が求めるのは現場に入り、現場のレベルに合わせた指導です。たとえ大企業で最先端の技術を指導してきたとしても、中小企業のレベルに合っていなければ絵に描いた餅、です。そして、資金もそんなに潤沢にあるわけではありませんから、即効性のある指導、すぐに利益を生む人材が欲しいことに対して否定をする余地はありません。

そうであってもやはり、何を目的に経営をするのか、というところを見つめていくのならば、会社の規模がどうあろうと、関わる人の幸福を追求するというスタンスを持ちたいものだと思います。いやぁ全く書いていても白々しいほどのキレイゴトですが、では何を追求すればあなたは満足するのですか、という話です。

先日、若くして起業を目指す方にお会いして、何のために起業するのですかと聞いたら、「金儲けです」というお答えでした。お金を儲けてどうするのですか、と聞いたら、外車を買って一等地のマンションに住むのだと。

「それができたらあなたは本当に満足するのですか?」と喉から出かかった言葉を飲み込んで、人はある程度年を取らないと他人の幸福など考えないものだと思いなおしました。

マネジメントという言葉があります。この言葉、Man+Age+mentという3つのパーツから成り立っています。つまり、人が年をとってからやることがマネジメントです。

年をとってある程度の経験を積んで得た高い視座、他人の心理への深い思慮をもって行うことがマネジメントです。だとしたら、自分の利益を最優先に考えるマネジメントは、本来の意味から外れているということになります。

中小企業の経営者が他人の幸福を考える意義があるとしたら、その影響力が尋常でなく大きいという理由をあげることができます。日本の企業の99%以上は中小企業です。日本で働く人の70%は中小企業で働いています。その影響力の大きさは計り知れません。

「幸福経営」の意図するところは、ただ働く人を幸福するだけではありません。幸福な人は高いパフォーマンスを発揮します。業績向上のエンジンにもなりえるのです。

私の願いはこのサイクルを回すことです。ぜひ一緒に考えましょう。


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