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第74回 タピオカミルクティーは永遠か。

先日、ベンチャー支援をしている方の話を聞く機会があり、腑に落ちたことがありました。

それは成功しているベンチャーの多くは大きなリスクをとっていない、ということです。退路を断ち、さながら背水の陣のような切迫感のなかで、自分のアイデアにすべてを賭けるといえば、一見かっこよく見えるわけですが、その立場に立った生身の人間を想像すると、よほどの精神力が要求されるであろうこと想像に難くはありません。

かのビルゲイツも、万一失敗したときには「戻る場所」を用意して事業に挑んでいたとか。私も創業者にアドバイスをするときは、いざというとき戻れる「安全圏」を用意するように言いますが、それは何も弱腰だとか本気ではないとかいうことではなく、自分の人生やミッションを長期的な視点で考えたうえでの当然の防衛策と言えます。

防衛線を張ったうえで新しい事業やことに取り組むことは、ベンチャーだけの専売特許ではありません。長年事業を継続してきた企業が、この先も存続していくためには絶対必要なことで、だからこそ、国は「経営革新計画」などの立案を推奨し、資金を供給しているわけです。

継続している企業が新規の事業に取り組むのに一番のタイミングは、既存事業が好調な時です。好調な事業が安心材料になるために、思い切ったアイデアを試してみる余裕が生まれます。

ところが既存事業が好調なときは、現場はそのオペレーションで非常に忙しく、新しいことに目を向ける時間がとれません。そのうえ好調な状況が永遠に続くと錯覚し、別のことに手を付ける必要性を感じることもできません。でも、実は、悲しいことに、いずれ必ず状況は変わります。

一年前に一世を風靡したタピオカミルクティーも、お店の前に並ぶお客さんの列がだいぶ短くなりました。これを「冬場だから客足が落ちている。夏場になればまた戻る」と考えることもできますが、「夏場になっても客足は戻らない」と考えて、戻っても戻らなくてもどちらに転んでも店が継続できるような手を打っていく方が賢明です。

Googleや3Mなどの大きな企業は、社員が、就業時間のある一定割合を割いて、目の前のタスク以外の課題を自由に設定し、取り組んでよろしいというルールを作っています。が、人手がひっ迫する中小の企業で同じことをやるのはかなり難しい。やはり先を見通す仕事は、経営者が、多忙を極める現場のオペレーションからいったん目を上げて取り組むしかありません。

そこから出てきた方針を現実的に展開していく際に、社員の力を役立てることができます。弊社が提供するES-CSチェーン構築プログラムはこの一連の流れをサポートしています。


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