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第11回 顧客の心の中を探る

黄色の菊の花

消費者を相手に商売をしている企業の多くは、定期的に顧客満足アンケートなどを行って、自社の商品やサービスがどの程度、顧客から評価されているか、あるいは顧客対応に不足はないかチェックされていると思います。アンケート調査を設計する際は、顧客の利便性と答えやすさに配慮して、「質問数は5問以内でA4×1枚にまとめる」といった指導がされていて、たいていの場合、「そう思う、どちらでもない、そう思わない」といった3段階か5段階の評価をするようになっています。

大量のアンケートをして、消費者満足度の傾向を測るのであれば、これで十分です。もう一歩、結果の理由を深堀したいとなったら、インタビューや行動観察といった質的な調査を併せて実施したいです。

量的調査と質的調査は両輪で行うのが良い、これは教科書に書いてある通りです。ところが質的調査の一つであるグループインタビューなどをやろうとすると、何やら特別なノウハウが必要であるかのように思い、外部に委託する費用なども脳裏をよぎって二の足を踏むケースも見られます。

ここでちょっと考えてみると、日々お客さんと接している人は、いつも質的調査をする機会に恵まれているといえます。ただし、ただ商品の説明をして、品物を渡して、お金を受け取るだけでは、顧客の心の中でどんな考えや感情が動いているかつかむことはできません。

日々の質的調査を能動的に行うためには、お客さんが来社・来店する理由、商品を選択するときの基準、価格や対応に対して感じていることを察知しようという気持ちが必要になります。さらに相手に心を開いてもらうためには、こちらも心を開く必要があります。そして自分の感覚を全開にして、感じとろうとすることです。

感じ取ったことは、些細であるがゆえにすぐに忘れてしまいがちなので、何かに書き留めておくのが良いでしょう。とあるお店では、社長が社員に顧客とのやり取りの中で気づいたことがあったら、すぐにポストイットに書いておくように指導されているそうです。気づきから顧客満足を実現する稀有な発見が生まれるかもしれません。優れた習慣だと思います。