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第206回 今どきの若者論から考える、もっと働きやすい職場づくりへのヒント

先日、とある社長と話をしていたときのこと。「新しい設備を入れるのは大切だけど、設備を入れたら、それを動かす人が欲しい。本当に困っているのはそっちの方」という言葉が出てきました。当世、どの会社に伺っても、人材の悩みは必ず出てきます。人がとれない。とれたけど、働かない。悪い場合は、せっかくお金をかけて採用したのに、1年で辞めてしまった…。

他方、20代の若者たちを扱いあぐねているケースも良く聞きます。いわく、どこを刺激すれば動くのがよくわからない。彼らのモチベーション上げる方法が見つからない。ちょっと何かを指摘するとすぐ辞めてしまう。

「Z世代」と呼ばれる、上の世代から見ると謎の若者たちが世の中に輩出されて、どうも世間の風潮は彼らにおもねる様子です。生まれた時からITがあって、スマホと一緒に育って、世界の情報を日常的に取り入れるのが当たり前の世代。この謎の世代に働いてもらわないといけないわけですから、会社側も大変です。

というようなことを思っていたら、先日、日経ビジネスにこんな記事が載っていました。「50代より働かないZ世代の光と闇」。サブタイトルが「遅刻のお詫びは絵文字のLINE」。

さすがに私も遅刻のお詫びに絵文字のLINEをもらったことはありませんが、何かを指摘するたびに、素直に「ご指摘ありがとうございます!」という返事が返ってくるのに面食らったことがあります。それは素直な証なのか、大人を煙に巻く戦術なのか…。

その記事には、人材育成の一環で少し難しめの仕事を若手に与えてみたという管理者のエピソードも載っています。「大変かもしれないけど、あなたの成長のため」と振った仕事に対して「お気持ちはありがたいですが、今のままでいいです」という返事が返ってきた、と。これ、4コマ漫画になります。この受け答えの丁寧さとコンサバぶりが、あまりにステレオタイプで笑いを誘います。

どの時代にも、今どきの若者は…的な大人たちの戸惑いはあったわけですが、以前であれば、大人の価値観に染めるということもわりとできたわけです。それがイヤな人は辞めて、新天地を目指すか、いやいやながら染められてその場に居残るか。ところが、今は、とにかく人がいないわけですから、辞められてはまずいわけです。とにもかくにもある一定の基準は満たして採用した人材ですから、何とかして活躍してもらわないといけない。

で、不本意ながら、「おもねる」といった行動が社会全体のトレンドになってきている。で、本音を言えば、大人たちもそんなことはしたくないわけで、このジレンマがずっと続いているわけです。

さて、解決策はあるのでしょうか。

冒頭の社長が賢いと思ったのは、彼らが興味を持つ方法で人材育成をしようと考えた点です。大人たちのやり方を押し付けてもダメなのです。世の中を探してみれば、すでにそういう方法は提案されています。そして、実は、そういう方法は、大人たちにとってみても魅力的だったりするわけです。

かつて女性活躍推進が大きく取り上げられたころ、「女性に働きやすい環境は、男性にも高齢者にも働きやすい環境」とうたわれたことがありました。重い荷物を持てない女性が働きやすいように、パワーアシスト付きのカートを導入したり、腰をかがめなくても作業ができるように、ちょっと高い台が用意されたり。そういう心配りが実は今まで体力があるのを良いことに無理をしてきた男性たちにもメリットをもたらすようになったというエピソード。

これと同じようなことが、若手の活躍推進にも起こりはじめるのではないか。腫れ物に触るように扱うのではなく、彼らのニーズに応えることで、上の世代を含めて全員が活躍できる会社になるといったシナリオです。これは面白い。ぜひ一緒に考えましょう。


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