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第184回 大人げない社長にならないための備忘録

「ほんと、ああいう社長の下では働きたくないと思いましたよ」。とある会社の役員の皆様と雑談をしている最中に飛び出てきた言葉です。想像するところ「ああいう人」とは、態度が尊大で威圧的な人のこと。何かの際に目撃した他の会社の社長のことのようです。

たぶん、言っている言葉の内容や相手の言うことを全面的に否定する物言いのすべてをひっくるめての表現でしょう。

そして、こんな言葉を聞くと、なんとなくこちらも「こういう人」なのだろうなという想像を膨らめます。そして、つまりは典型的な「大人げない」人なのだろうという結論を導き出します。そしてこういう人の下で律儀に働くことのできる人は、よほど感情を押し殺すことのできる人か、あるいは、何か想像もつかない企みをもってそこに居続ける人か、とさらに想像を膨らめます。

それはともかく、私としては、中年も過ぎたいい大人がなぜ「大人げなく」なってしまうのかに深い興味を覚えました。そしてその原因を考えてみたのです。

例えば、何か余程の大きな心配事で頭がいっぱいで、他人のことに気を配る余裕がない。だから、自分の関心事以外のことを受け付けない。あるいは心配事を解決してくれる説明や物事以外が目の前に提示されると、苛立ちが抑えられない。

怒りや苛立ちで脳みそがいっぱいなので、勢い、他人に対する対応も粗雑になり、外からの刺激がすべて「攻撃」と映る。だから「好意」で発せられた言葉に対して「敵意」で返し、「敵意」で返された相手は、よほどの大人でない限り、「敵意」を増幅させる…。

こんなことが起こってしまったらロクなことがありません。周囲は不快感のかたまりとなり、人は寄ってこず、だんだんと孤立して、当の本人は、その状態に対してさらに怒りを募らせる。

考えてみれば社長の頭の中はいつも経営やお客様のことでいっぱいですから、脳みそのキャパが大きくないと「大人げない」行動に走りがちと言えそうです。

この問題、別の角度から見てみると、社長や先生など世の中の階層ピラミッドの頂点に立つ人たちが抱える構造問題が見えてきます。つまり、ピラミッドの頂点に君臨する人たちには、他人からのフィードバックが届かない。

本来であれば、「それ、ちょっと、言いすぎじゃない?」とか、「その態度、嫌われるよ」といった軽いフィードバックで自分の行為や態度が常軌から逸していることに気づくもの。ですが、とげとげした苛立ちのオーラを発する人に、誰がそんな声をかけるでしょうか。火中の栗など誰も拾いたくないし、猫に鈴をつけるネズミもあまりいません。

なので、フィードバックがきかない。なので、エスカレートする。そして悪循環が続いていきます。

ちなみに、そのあたり非常に上手な社長さんのなかには、よくわかったうえでトゲトゲしたオーラを発する方もおられます。素晴らしい演技力で、緩急ある対応が取り巻く人を惹きつけます。が、本日のお話しはそれとは別の種類の話し。

だんだん年をとって経験を重ね、年少者にいろいろとモノを言えるような知恵を蓄えると人は徐々に尊大になっていくようです。それが自然のことわりだとしても、周囲はいやーな感じで受け取っている可能性があります。それが働く環境を悪くする。会社の評判も悪くなる。

というわけで、こういうお話はブーメランのように我が身を振り返る機会にもなるわけで、私も「あの人の下では働きたくない」と言われないようにと身辺改めて見た次第です。

組織における関係性の大切さに気付く人が多くなってきました。その第一歩は相手のことを知るとういことです。一方的なコミュニケーションではなく、たとえその関係が上と下であっても双方向のコミュニケーションをするということです。会話をするというだけでなく、相手の意を汲もうとするということです。

とここまで書いてきて、本当に難しいなと思うのはジェネレーションの違い。同世代の経営層と話をすると、必ず出てくるのは、「最近の若い人はよくわからん」。典型的なジェネレーションギャップです。それでも、知ろうとする努力は続けないといけないとも感じます。関係づくりはインナーブランディングの第一歩、ぜひ一緒に考えましょう。


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