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第180回 ものづくりは本当に人気がなくなったのか

つい先日起業したばかりの知り合いと話をしていた時のこと、「世の中の役に立つ商品を作って売り出そうとしているのだけれど、あまり大きな反響がない。当然、売上も大きくはならず、自分のやっていることが正しいのかどうかわからなくなっている」と、かなり落ち込んだ様子で話をされます。

「世の中の流れにうまく乗ってオンラインビジネスを展開し、上手に売上を上げている人もいる。そういうバーチャルで利益を出している人たちを見ていると、一生懸命ものづくりをしている自分がばかばかしくなってくる」と彼女の話は続きます。

別の機会に中小製造業の社長と人材採用の話をした時のこと。ご多聞にもれず新卒学生の採用に苦労をされていて、ぽろっと言われたのは「製造業ってもう人気がないんですかね?」という言葉。

確かにDXという言葉が一世を風靡し、世の中は実体のない軽い方面に動いているような気がします。大学生が製造業に抱くイメージ調査からも、製造業は「安定している」という認識がある一方で、「大変そう、難しい」というイメージも抱かれている。

自社技術、自社商品をもって営業展開をしている製造業には規模の大小を問わず、複雑な業務プロセスがあります。仕入れて販売するという小売業や、仕入れて加工して販売するという飲食業と比較しても、生産管理や在庫管理やものづくりに関わる人材の管理やらの管理業務が多い。だから「大変そう、難しい」というイメージを抱かれるのか。あるいは技術的なバックグラウンドがないと商品の背景がさっぱりわからないので、特に文系人間には難しいという話になるのか。いずれも納得のいく理由です。

では、ものづくりを面白く、魅力的にするにはどうすればよいのでしょうか。関わっている人たちのモチベーションが上がるような方法はないのでしょうか。

一つのヒントは何かを足す、何かを掛けるという考え方にあるのではと思います。

材料を仕入れて、加工して、売るというプロセスを全うするだけではなく、だれと作るか、どう売るか、何を目指すか、他の要素とどう組み合わせるのか、将来に向けてどう広げていくかといったものづくりの周辺の物事を一括して考えていくということです。

こういったこと、他の業界であればすでに手掛けられているところもあります。ところが、なぜか製造業、ものづくりに関わる皆さんは、ものだけで勝負しようとされる傾向がある。だから、行き詰まり感を覚えたり、若い人に人気がないと嘆くことになるような気がします。

以前、脱炭素を掲げて会社の経営理念を一新した中小製造業が、新卒学生採用実績ゼロの記録を塗り替える2ケタ採用を成し遂げたという話を書いたことがありました。この会社BtoBの製造業で、これ以前は学生の認知度ほぼなし。それが、脱炭素を新しい要素として付け加えただけで、一気に人気企業の仲間入りをしたわけです。

ものづくり+◯◯

ものづくり×◯◯

〇〇に入るのが、ITなのかSDGsなのか、協業先なのか、ビジネスモデルなのか、画期的な課題解決なのかはわかりませんが、何か一つシンボリックなものが入ってくると、ものづくりの魅力が一気に増します。そして、それがユニークなブランドづくりにつながる第一歩になっていきます。

私は「もの」というブラックボックスがあるビジネスを、いつもうらやましく感じます。情報やアイデアといった無形のものをベースとしたビジネスはカンタンにマネされるし、マネされたことを証明するのも難しい。ところが「もの」があれば、だれが何というと、その会社自体の固有の強みをそこに凝縮できます。

だからそこに+αの足し算や、×αの掛け算の新しい要素を加えることをすれば、もっと面白くて魅力的なビジネスに変化していくと思うのです。

それは実は貴社のブランドをつくるきっかけになるかもしれません。

既存の枠から一歩踏み出たい中小企業の社長様、ぜひ一緒に考えましょう。


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