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第174回 荒削りのビジネスの誘因力を活用する

仕事柄、新規事業を始める方や創業者の事業計画を聞いたり、見たりすることが多くあります。そういう事業計画を見ていくと3つのパターンがあることがわかります。

ひとつ目は、絵に描いた餅プラン。

前提も課題設定ももっともと言えばもっとも。客観的に見れば文句のつけようもないプランですが、どうにも「絵に描いた餅」的なイメージから抜け出せない。その理由は何かと掘り進んでいくと、その人自身が事業プランのなかにいないという状況が見えてきます。だから上手に絵を描いたけど、惹きつけるものも説得力もなくて、「で?」という感想が出てきます。

2つ目は、何を言いたいのかさっぱりわからないプラン。

自分のなかではつじつまが合っているのだけれど、アウトプットの際の論理だてが上手でないので、何が言いたいのかよくわからない。突き詰めて聞いていくと、ご本人の中でも優先順位がついてなくて、そのわからないぶりがそのまま表現されているもの。一生懸命なのはよくわかるのですが、聞いていてイライラしてくるパターン。

3つ目は、粗削りだけど何かありそうな気配のあるプラン。

予定調和的な結論もなくて、ときどき一貫性に欠けるのですが、何か起こりそうな気配だけが色濃く漂ってくるプランです。気配だけなので、道筋はたぶん本人にもわかっていないのですが、それでも背景にある思いの強さが感じられて、何か起こりそうな余韻を残すプランです。

事業計画というのは計画の完成度を問うものではなくて、その計画で本当に事業が成立してお客さんがつくかというところが勝負どころです。だから、プランが上記のどのパターンであっても、勝敗を決めるのは売れるかどうか。

そういう文脈で、上の3つのパターンの改善方向を考えてみると次のようになりそうです。

①絵に描いた餅パターン

このパターンは事業計画のテンプレートに従って、現状手元にある客観情報を整理してみましたというものが多く感じます。「優等生的なんですよね」と思わずつぶやいてしまうのがこれ。あくまでも「客観」で、本人のキャラがそこにないから、嫌われることもないけれど、共感も得にくい。共感ポイントがないということは、お客さんがつきにくいということになります。改善策は自分の思いやキャラを恐れずに出してみること。

②何を言いたいのかさっぱりわからないプラン

考えを整理せずに、いきなり事業計画書のテンプレートに向かうとこうなります。書くまえに、頭の中にある情報を整理して、一貫性をつける必要があります。ポストイットやマインドマップなんかのツールはありますから、それを使って地道に優先順位をつけてみるのが最初です。そのあと誰か別の人に見てもらって理解できるかどうか確認するのも得策です。

③粗削りだけど何かありそうな気配のするプラン

先にも書きましたが事業計画みたいなものはお客さんがついてなんぼの世界です。何かありそうな気配が魅力になって共感が呼べるのであれば、このやり方は結構ありだと思います。よく言いますが、事業計画とか商品・サービスというものは6割がたできたところで世に出してみた方がよいのです。あとの4割はお客さんやら応援団やらが埋めてくれるはず、なのです。

優等生ほど完成形を求めます。非の打ち所のない完璧なプランは、突っ込みどころもなくて第三者にはつまらないものです。逆に粗削りでも背景にある考えに誘因力があれば、共感が集まります。お客さんを味方につけて商品・サービスを完成させるという考え方は、スピードという観点からも有効です。

というわけで、弊社でも近々に新しい粗削りのサービスをリリースします。お楽しみに!


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