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第169回 冬の夜のわらしべ大根物語

先日、うちの旦那さまと夜のウォーキングをしていた時、ある家の玄関の前でゴソゴソ音がする。見てみると、そのお宅の奥様と思しき方が何やら手にして立っておられます。

誰にでも愛想がいいうちの旦那さまが「こんばんは」と声をかけると、奥様がこちらによってきて、丸々と育った丸大根をふたつ差し出してこられました。

自宅前の無人販売店で売っていた大根が売れ残ったらしく、処分に困って、たまたま通りがかった私たちに譲ることにしたらしい。「無農薬だから葉っぱまで食べられるよ」と解説付き。

ありがたくいただくと、その後の3キロ余りの道のりを、大きな大根をもって歩くことになりました。

「なんか、畑から盗んできたみたいだな」とつぶやく旦那さま。私のほうは、歩く道中で丸々太った丸大根がわらしべ長者よろしく、出会った人との交換、交換を通して、最後は金の延べ棒にでも変わるかもと妄想を膨らめる次第。

そして、久しぶりにキャリア論の中でよく出てくる「プランドハプンタンスセオリー」という理論を思い出しました。

プランドハプンタンスセオリーとは、日本語にすると「計画された偶発性理論」。

キャリアというのは偶然に大きく左右される。だから、自分のキャリア計画を強固に守るのではなく、その都度起こる偶然をうまく乗りこなしていくほうが、キャリアアップにつながるという意味。

そのためには、自分の軸というか方向性をだいたい持っているほうがいい。なぜなら偶然に適応しているだけだと、ただただ翻弄されてしまい、自分自身の強みを生かすとか、夢を実現するとかいう大切なことが損なわれてしまうから。

同じことが経営の世界でも言われています。経営者の方であれば、体感されていることだと思います。どんなに素晴らしい計画を作っても、絶対といっていいほどその通りにはいかない。だからその都度偶発的に起こる出来事を味方につけて、目指す方向に進んでいくほうが成功に近づきやすい、と。

そして多くの成功のストーリーもそのいきさつをたどってみると、偶然に起こった出来事をうまく乗りこなして、目指すゴールに向かっていたということがわかります。

さらに言えば、偶然の出来事も待っているだけではやってきません。こちらが動くから、反応があります。動く数が多ければ、反応も多く、量は質を凌駕するがごとく、金の延べ棒のような偶然も見つかる可能性が高まります。

さて、その丸大根ですが、ウォーキングの道すがら、誰からも声を掛けられることなく、立派な葉っぱをゆさゆささせながら、無事、自宅に到着。翌日の夜には、晩御飯のおかずに収まっていました。

ことは妄想ほどにはうまく進みません。ま、少なくとも私のコラムのネタにはなったということで一件落着。おあとがよろしいようです。

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