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第168回 SDGsに真面目に取り組むほどつまらなくなるという話。

ここのところ、「SDGsに関わらざるを得なくなった」という社員さんたちと話をする機会が増えました。以前であれば、見て見ぬふりをして通り過ぎていた人たちです。それが、ここ1,2年のSDGsの盛り上がりを受けて、会社として取り組むことになってしまい、そのお役目が空から降ってきて「さて、SDGsって何だっけ」と私のところにお越しになる。

そういう目で見てみれば、SDGsに関わる書籍は本当に山ほど、書店にもネットにも並んでいます。いったいどこから手を付けていいのか途方に暮れるばかり。「読めば読むほどわからなくなる。まじめに取り組めば取り組むほど、投げ出したくなる」という方が多くおられるのは事実です。

その理由の一つは、SDGsを語る人が様々な社会のコミュニティに所属していて、その立場によって、とらえ方が異なっていることにあります。それぞれの視点からSDGsが語られるので、一貫性が見つけにくく、自分や自社との関連性がわかりにくいという問題です。

たとえば「地方創生」の立場でかかわる人は、地方を盛り上げるためのボランティア的な活動を切り口にSDGsの話をされるし、金融機関の皆さんは、融資や投資の側面からSDGsの話をされます。

私のように中小企業支援を長らくやっている者の立場では、「SDGsをどうやって中小企業の経営に役立てるか」といった観点から考えるのが理にかなっています。

ことほど左様に、各者各様の視点でSDGsを語るので、ただでさえ「やらされ感満載」でSDGsに関わることになってしまった人たちは、混乱して、いやになる、というわけです。

しかもあの17色のカラフルなボードやバッジを見ると、真面目な人ほど、そのすべてを自社の活動の中でやらなければならないと思ってしまう。不幸です。

まったく違う話を持ち出して恐縮ですが、私は根っからの文系人間で、数学とか化学とか物理とかいう世界には、脳みそが拒絶反応を起こします。だから学生時代のこの分野の成績は低空飛行。このSDGsの17色のパネルを見るたびに、高校の化学のテスト勉強で、無味乾燥な原子番号やら元素記号やらを、砂を噛むように覚えようとしたつらい思い出がよみがえります。その背景にある意味が理解できないから、ただただつらい作業になってしまうのです。

振り返ってみれば化学の先生が、意味のない記号の羅列の覚え方に面白さを感じるように教えてくれればよかったのに、とも思うわけです。とはいえ、化学の先生は化学が大好きで先生になられているわけですから、化学嫌いの生徒の心など想像もしなかったでしょう。

SDGsにも同じような現象が起こっているように感じます。歌を作って17のゴールを暗記したというクリエイティブな方もおられますが、17のゴールを覚えるというあたりからすでに、SDGsが学校の勉強の域に入ってしまっていて、さらに面白くない分野に押し込まれているような気がして仕方ありません。

何を言いたいかというと、つまり、SDGsをSDGsの視点で考えるのではなく、自分たち本位の視点で考えましょうよということです。中小企業の社長であれば、利益を出すために使いましょうよ、社員であれば、自分たちの働く環境を改善するために使いましょうよ、もっと会社を面白くするために使いましょうよ、ということです。

そうすればSDGsがもっと自分と近い存在になってきます。なぜなら、自分たちの利害と直結しているからです。

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