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第164回 カスミを食ってるわけでもないのに、お金いただくのを嫌がるわけ

先日、NPOの活動にかかわる会議に出る機会があり、ちょっとしたカルチャーショックを感じる出来事がありました。そのNPOの活動は地域を盛り上げるためのボランティアで支えられていて、どれほどの労力をそこに注いでいるかと思うと頭が下がるばかり。なのですが、その労多くして経済的に報われない活動に対して疑問を抱いていないというところに、驚きを感じたのです。

というよりもむしろ「お金をもらうことに抵抗を感じている」という点にさらなる驚きを覚えたのでした。

なぜ「お金をもらうことに抵抗を感じる」のかを掘り下げると、お金をいただくことに対する嫌悪感に行き当たります。昔よく聞いた清貧の思想です。

自分は貧しくても社会をよくする、その考え方は素晴らしいです。でもそういう人に会うたびにノドまで出かかる言葉が「あなたはカスミを食って生きているのですか?」

よく考えてみると、ビルゲイツを筆頭に社会貢献活動にお金と労力を注ぐ人たちは、必ず、どこか別のところで莫大なお金もうけをしています。ボランティアにいそしむ方たちも、そのほとんどは裕福な方たちです。だから余力でやっている社会貢献活動から収益が上がらなくても、生活に支障はない。

でも、社会貢献的な事業で起業する人たちをサポートしてきた経験から言うと、「お金もらわなくてもいいの」という言葉には、どうも嘘があるような気がしてなりません。

ほとんどの人はこういうからです。「できればお小遣いくらいのお金は欲しい」と。

現実的に見れば、どんな活動も推進するうえでお金がかかります。ボランティアのイベントを開くなら会場費もかかるし、最近はコンセントを使うのでも代金を請求されます。会場に行くまでに交通費もかかるし、事前の打ち合わせに電話を使えば、電話代だったかかる。お金をいただかなければすべてが持ち出しです。

もう一つ「お小遣いくらいのお金は欲しい」という背景には、お金をいただくことで、その人の存在を認めてもらったり、仕事が評価された証拠を得たいという欲求を感じます。

でも、「社会をよくする仕事で、お金をもらうのはよくない」という思想が空から降ってきて、承認欲求にもつながるお金をいただきたい気持ちが抑え込まれてしまう。もしかしたらピアプレッシャーと呼ばれる仲間同士の圧力があるのかもしれません。お金をもらったとたんに、貴い活動が俗に染まってしまうという恐れがあるのかもしれません。

お金に対する認識を改める必要があるのです。それは、自分の存在を認めることにもつながるからです。

お金という不思議な存在は、提供した商品・サービスの対価という単純な役割を超えて、自己重要感や自尊心にもつながり、現実的には意義ある事業や活動を継続していくための推進力にもなります。

というようなことを、きちんと常識化していく必要があるなと感じた出来事でした。

同じようなことが企業の社会貢献活動にも言えます。社会貢献は間違いなく貴い活動ですが、そこから利益を生まなければ継続性も生まれないし、自己重要感もはぐくまれない。もちろん社会に貢献した意識は満足感を生みますから、その部分を否定するつもりはありません。でも活動自体が自律していないと、いずれ行き詰まります。感謝された記憶だけでは、推進力としては弱いのです。

中小企業の皆さんは、お客さんや社会に喜ばれる商品・サービスをブラッシュアップして、お金儲けをしましょう。お金は元気を運んできます。知恵を出します。ぜひ、ご一緒に。


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