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第141回 タダほど高いものはない

これから美容系のサロンを始めようという方から、集客で困っていると言う話を聞きました。有力なネット媒体に掲載するのが良さそうだけど、媒体に載せるような割安キャンペーンで来るお客さんはリピートしない。正規料金は払わないから、と。

同じお悩みはいろいろな人から何度も聞いています。最初は知名度を上げるために無料でやったけど、有料にした途端に来なくなったとか。すごく安い価格で提供していたけど、正常価格に戻したら、リピートしてくれなくなったとか。

無料と有料の間には大きな壁があって、無料で来てくれるお客さんは、ふつうのお客さんとは別のカテゴリーの人と考えたほうが良さそうです。無料派はいつまでたっても無料派、有料には移行しない、のです。

だから、というわけではないのでしょうが、ネットや通信販売で1回目を無料や格安で提供し、クレジットカード情報を登録させるようなやり方があちこちで見られます。解約のハードルを高くして、不要であっても1,2回は継続して購入させられてしまう。「ちょっとどうなの?」という気もしないではありませんが、案の定、こうしたやり方に対して規制が入るというニュースも聞きました。

つくづく思うのは、人にはもともと「予算感」というものがあって、「この商品に対してこのくらいであれば許容範囲」というものがあらかじめ定まっているということです。そしてその予算感は、その人のおかれた環境や地域や他人に対する配慮によって大きく異なっている。

とくに無形のものに対しては「無料」で提供されると思っている人が多く、こうした無形の価値に対してお金を払ってもらうのは非常に難しい、というのはコンサルタントやマッサージやカウンセリングなどの無形のサービスを提供する同業者がよくよく感じていることです。

こういうお悩みを聞いた時に私が真っ先にアドバイスするのは、「価格表を作ってください」ということです。価格表があれば、それを示すだけで、そのサービスが有料であることが相手にわかってもらえるはず。不幸にしてわかってもらえないときは、その人との関係を考え直したほうが良さそうです。

もう一つアドバイスするのは、有料のものと組み合わせることです。有料のものの付加価値として無料のサービスを付加する。実はこちらの方が多くの人が納得してくれます。

お気づきになられた方もおられると思いますが、この逆はよくあります。コンサルティング営業と名付けられたものです。売り物は商品ですが、そこに商品購入にあたってのコンサルティングが無料でついてくる。コンサルティングという言葉ほど適当なものはありません。便利に使われます。

さて、今回のコラムのタイトルは「タダほど高いものはない」です。この言葉「安物買いの銭失い」と同義と思われている方も多いようですが、本当は「タダでもらうと、そのあと返礼やら何やらで余計に面倒ですよ」という意味です。

それで思い出したのが、とある美容系のサロンでのこと。キャンペーン価格でおためし利用をしたところ、こちらが恐縮するほどの過剰なサービスで、次も予約しないわけにはいかないほどのプレッシャーを感じたこと。それもリピート化戦略の一つと思いつつ、好悪分けると思った次第。

いろいろと書いてきましたが、結局は、売りたいものやサービスの価値を値段をつけてきちんと明示しておかないといけないということです。お金をいただかないボランティアにはある意味責任がありません。そしてお金をいただかない仕事には持続可能性がありません。

持続可能経営は、利益を出すから成立します。価値ある商材、価値ある売り方を考えましょう。


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