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第134回 幸運の女神の前髪と事業再構築補助金

鳴り物入りで始まった事業再構築補助金の公募。2月頃から「最大1億円の大型補助金が出る」という情報が流れ、今か今かと詳細情報の公開を待っておられた方も多いでしょう。第一次公募の〆切が4月末ということで、申請を考えておられた皆様は書類の作成に忙殺されているの頃ではと推測します。

この補助金だけではなくすべての補助金についていつも感じるのは、「補助金ありきで考えている人が意外にいる」ということです。補助金申請を支援する立場として、今回特にそう感じます。

つまりどういうことかというと、まずお金をもらって、それから事業を詳細に考えようという順番の方が結構いるということです。

本来の手順は逆でしょう。まず、優位性が見込める事業計画を立ててから、それに必要な金額を算出し、それに適した補助金を探すという順番です。補助金は私たちがおさめた税金が原資ですから、妥当性の高い計画、根拠のある数字でないとなかなか採択されません。

ところが、今回の事業再構築補助金の場合は、アフターコロナの大いなる立て直しを目指したものとなりましたので、あたかも大きな金額が天から降ってくるようなイメージがついてしまった。それで多くの人の耳目を集めました。結果として、いつも補助金について感じる「逆転感」を強く感じるようになりました。

少し話しは変わるのですが、レオナルド・ダビンチが言ったという有名な言葉に「幸運の女神には前髪しかない」というものがあります。

幸運の女神には前髪しかないので、先回りして、こちらにやってくるのを待たなければならない。そして女神が通り過ぎるその一瞬に迷うことなく前髪をつかまなければ、永遠に幸運をつかむことはできない。

この言葉、「チャンスは一瞬」というところに焦点が当てられがちです。でも考えてみると、チャンスをつかむためには相応の準備が必要なわけです。仮に何らかの偶然で、幸運の女神の前髪を掴めたとしても、何も準備をしていなかったら、その幸運を活かすことはできません。もしかしたら、その幸運が幸運であることにすら、気づかないかもしれません。

精神論になってきたついでに、もう一つ。

セレンディピティという言葉があります。ウィキペディアには「素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである」と解説されています。

要するにラッキーな偶然です。セレンディピティの起こし方について書かれた本が何冊かあるのですが、共通して言っているのは、「そこに至るまでに、いろいろなことをやっている」のが前提であろうということです。つまり、突然、空から降ってくるものではないのです。

降ってわいたような今回の事業再構築補助金ですが、「補助金ありき」で考え始めると、自社の強みや社長の想いとはかけ離れた計画になってしまう恐れがあります。貴社の計画に他社の思惑が絡まってくるようになると、なおさら事態は混迷を深めますから注意が必要です。

社長が以前から温めていたアイデアや本当にやりたかったこと、自分の人生のミッションなどをまずは思い起こしてみるのが良いと思います。スタートはそこです。経営者であるならば、絶対に何か考えてこられているはずです。コロナ禍前には目の前の仕事にとらわれて忘れられていたり、優先順位が変わったりしていた「何か」があるはずです

そこにもう一度立ち返ってみる。そしてその実現のための方策を、事業再構築という観点から、具体的に、かつ現実的に考えていきます。

女神の前髪を掴んだり、セレンディピティを引き起こすためには、準備が必要です。準備は想いから立ち上がるはずです。過去から連綿と受け継がれてきた貴社の想いを、以前とは異なる形で大きく拓かせるためのきっかけとして、この大きな支援策を活用されることをお薦めします。


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